バイナリーオプションで自己資金を継続して増やすために必ず必要なことは、今どのような相場に当てはまっているのかを見極め、勝率の高いエントリーを多くすることです。
相場は大きく分けると
- レンジ相場(横ばい)
- トレンド相場(上昇トレンドと下降トレンド)
の2つがあり、今どのような相場に当てはまっているのか見極めるということは、この2つの相場の区別ができるということです。
チャートをある程度見てきた人にとっては、この区別はそれほど難しいことではありません。
しかし、2つの相場を見極めたとしても、実際に勝率の高いエントリーをするとなると”?”がさまざま出てきます。実際私もそうでした。
そこで今回は、バイナリーオプションに適したレンジ相場の使い方について、実際のリアルチャートを使って見ていきます。
レンジ相場は、トレンド相場よりも占める割合が高いため、しっかりと見極められるようになるとエントリー機会を増やすことにつながります。
そしてさらに、バイナリーオプションとレンジ相場は相性が良いので、今回の内容をしっかりと理解し実践すれば、自然と勝率が上がり、利益額増加につながるはずです。
レンジ相場とは?
レンジ相場とは、上のチャートのように、一定の範囲(range)の中で動く相場のことを言います。
2本の赤いライン内を行ったり来たりしていて箱をイメージさせるため、ボックス相場とも呼ばれます。
※参考:上段のラインをレジスタンスライン(抵抗線)、下段のラインをサポートライン(支持線)と呼びます。
ボックス相場とは:
レンジ相場の1つで、水平に近い2本のライン内で上がり下がりを繰り返している相場
レンジ相場中は買いと売りの力がほぼ均衡している状態です。
よって、トレンド相場よりも勢いがなく、値幅がそれほどないことも多いです。
また、レンジ相場はどちらに進むか迷っているような状態だと表現することができ、大きな経済指標が出る前などの待機状態の時に比較的多く見かけます。
レンジ相場とバイナリーオプションの相性
レンジ相場とバイナリーオプションは相性が良いです。
相性が良い理由①
1つは、バイナリーオプションは値幅が小さくても利益を出せるためです。
FXでは値幅が小さいと大きな利益が出しにくいためレンジ相場が向かないこともありますが、バイナリーオプションでは値幅の小さいレンジ相場もうまく活用できます。
どんなに値動きが小さかろうが、勝てば約2倍でペイアウト。投資金額分の利益を出すことができるからです。
相性が良い理由②
2つ目は、明確な切り返しポイントがわかるためです。
レンジ相場は勢いがないことが多いので(迷っている)、レジスタンスライン/サポートラインを勢いで突き抜けにくく、つまりは予想したとおりにライン内を行ったり来たり繰り返し切り返してくれます。(実践上)
経験者の方の中には「トレンド相場でも移動平均線による明確な切り返しポイント(押し目買いなど)あるよね?」と思うかもしれません。
しかし、トレンド相場には勢いがあるため大きな上昇/下降が発生します。そして、大きな上昇/下降のあとには必ず戻しが入ります。
FXのように中/長期的にトレンドを取るのであれば、途中の戻しについて深く考える必要はありませんが、バイナリーオプションのように短い時間足で見る場合は、その勢いある上昇/下降のあとの戻し(1分足での移動平均線を戻しの勢いで割ってしまう)に巻き込まれると負けてしまいます。
よって、勝率の高いエントリーを考えた場合、バイナリーオプションとより相性が良いのは、トレンド相場よりもレンジ相場だと私は考えています。
ポイント
・バイナリーオプションは値幅が小さくても利益を出せるので、レンジ相場と相性が良い
・レンジ相場は勢いがないことが多いので、2本の上下ラインを突き抜けにくく、明確なエントリーポイントとして使える
レンジ相場を見極められれば、「勝率」「エントリー回数」の2つが格段にアップ
なぜ勝率が上がるのか?
言うまでもなく、上のチャートの赤丸のようにエントリーポイントが明確化しているからです。
「赤丸内でエントリーをしたら勝てそうだな」って感じますよね?
なぜエントリー回数が上がるのか?
上のチャートのレンジ相場(ボックス相場)で引いた上下ラインの値幅はそれほど大きくありません。
FXの場合、このような値幅の小さいレンジ相場を見かけたら、たいていはその後のブレイクに備えてエントリーを待機することが多いです。
しかし、バイナリーオプションの場合は数分~15分後の値動き予想だけであり、しかも値幅が小さくてもしっかりと利益を確保できるため、値幅の小さいレンジ相場でもエントリーチャンスとなります。
バイナリーオプションの利益額は、概ね下の式で表されるので、
利益額 = エントリー金額 × エントリー回数 × 勝率
「勝率」「エントリー回数」の2項目をアップできるレンジ相場の理解は非常に重要だということがわかるでしょう。
※負けのエントリー回数が増えることは損失にしかつながらないので、ここでのエントリー回数は、レンジ相場のライン接触部分でしっかりと「勝つエントリー回数」であるという意味を忘れないでください。
【実例】トレンド→レンジ→トレンド相場”継続”の3段階ゾーンを理解する
バイナリーオプションにおけるレンジ相場の重要性がわかったところで、次に実際のチャートを見ていきます。
今回は、バイナリーオプションに適したレンジ相場の見極め方にフォーカスしていますので、あえて短い時間足で発生しているレンジ相場を見つけています。
上の式にあるように、バイナリーオプションで自己資産を増やしていくためには、「エントリー回数」も重要な項目のため、長い時間足のレンジ相場ではエントリー機会が少ないからです。
短い時間足で見つけられるレンジ相場は値幅が小さいことが多く、上下ラインと接触するまでの時間が短いため、エントリー機会が多く発生します。
では、トレンド相場の中に潜む小さなレンジ相場を見ていきましょう。
読み進めた頃には、「バイナリーオプションで使える、エントリー機会の多いレンジ相場とその発生ポイント」が理解できるようになります。
これはある日の15分足のチャートです。
まず①で移動平均線を下回り始めます。
これが合図となって、②で下降トレンドが発生し始めます。
下降トレンドは、”ここ”と黒字で入れたあたりから明確化していますね。
トレンドの発生要件はいくつかありますが、今回のトレンドは、移動平均線を下回ったことにより下支えするラインがなくなって発生したものです。
では次に、同じチャートを5分足で見てみます。
すると、赤い横ライン2本に挟まれて、値動きが上下している箇所が見られます。
レンジ相場(ボックス相場)がトレンド相場の中に潜んでいました。
さらに同じチャートを1分足で見てみます。
左端にある縦の赤いラインは、15分足、5分足と共通のラインですので、トレンドの始まりのラインです。
移動平均線に沿ってしっかりと戻り目で反発しているのがより細かく見えるようになりました。
そして、レンジ相場の部分もよく見えるようになったので見てみると、青の矢印で大きく下降し、乖離が大きくなったときの調整中にレンジ相場が発生しているのがわかるでしょうか。
このように、バイナリーオプションで使える小さなレンジ相場は、トレンド相場の中に小さく潜んでいます。
より詳しく表現すると、大きな下降トレンドが発生したあと、さらに下降トレンドが続くのかどうか、トレーダーたちの買いと売りのエネルギーが均衡している状態だと言えます。
ポイント
バイナリーオプションに適したエントリー機会の多いレンジ相場は、トレンド相場の戻しの調整中に潜んでいます。
このレンジ相場は、値幅の大きいGBPやEURの通貨ペアが短期的に一気に値が動いたときなどによく見られます。
逆に、長い時間足で確認できるレンジ相場は、元々値動きの小さいAUDがらみの通貨ペアでよく見られます。
さらにさらに同じチャートの1分足を拡大してみました。レンジ相場後を見てみましょう。
今回の例では、戻しが移動平均線(緑)まで戻り切らない状態でレンジ相場が形成されました。
通常、移動平均線(赤,黄色)を抜けると一気に緑まで戻ることが多いのですが、戻りきらなかったのです。
このような場合、実践上多くはレンジ相場終了後さらに下降トレンドが継続します。
トレーダーたちの心理が、「戻りきらない=売りの力が強い」となっていることが要因の1つだと言えます。
ポイント
トレンド相場の調整中に発生したレンジ相場を見つけたら、赤丸で示したような節目でエントリーをし勝ちを拾っていく。
そして移動平均線(緑)に近づいてきたら下降トレンド継続を視野に入れエントリーを調整していく。
注意
レンジ相場はいずれ必ずブレイクします。今回の例で言えば、サポートラインをブレイクしての下降トレンドの継続です。
よって、最後までレンジ相場の節目でエントリーをし続けると負けてしまいます。注意して下さい。
レンジ相場をブレイクした後は、やはり売りの勢いが強く、移動平均線(赤)を超えることなくさらに下がっていきました。
トレンド→レンジ→トレンド相場”継続”の3段階ゾーンを理解してすべておいしくゲットしてくださいね。
おまけ:3段階ゾーン終了後を見極められれば2度、3度おいしい
レンジ相場を見極められるとその後もおいしいのでおまけで付け加えてみました。
黒の点線より左側がここまで説明で使ってきたチャートです。
黒の点線のすぐ左に、先ほどの小さいレンジ相場が位置しています。
そして、黒の点線の右側が翌日以降の相場です。
横の赤ライン2本はそのままにしておいたので、レンジ相場の抵抗線と支持線です。
翌日以降の相場で注目してほしいポイントは2つの赤丸の部分です。
2本の横赤ラインをまたぐローソク足が他よりも長いのがわかりますでしょうか。
これは、過去にレンジを形成していた2本のラインが意識された結果、通過時ブレイクするからです。
もちろん要因はこれだけではありません(移動平均線での反発だったり、高値のラインがたまたま重なっているという理由もあります)が、前段階でレンジ相場の抵抗線と支持線を入れられていると、その後の予想がより立てやすく、エントリー機会をしっかりと見極められます。
まとめ
バイナリーオプションにおいて、レンジ相場とトレンド相場を明確に区別できるようになっておくことはとても重要です。
特にレンジ相場はバイナリーオプションと相性が良く、小さい値動きでもエントリーポイントとして使えます。
そしてバイナリーオプションでエントリー回数を増やせるレンジ相場は、大きいレンジ相場よりも小さいレンジ相場です。
小さいレンジ相場の代表的な例としては、トレンド相場の戻しの調整局面に見られるものがあります。
トレンド→レンジ→トレンド相場継続、というように、3段階で構成されたゾーンを理解しておくと、すべての箇所において勝率の高いエントリーを入れられる可能性が出てきます。